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循環器・内科 ふじたクリニック

小規模のクリニックは合理的に計画すると2階のボリュームは必然的に小さくなるが、商業施設としての視認性は獲得したい。待合から中待合へと続く勾配に沿った大空間を確保し、その他2階は小屋裏設備スペースとして計画することで、看板サインに頼らず、かつ無駄なく存在感をアピールできる形態を考えた

U クリニック (糖尿病内科)

閉鎖的になりがちなテナント内のクリニック改修工事。工事中、北側に植えられた街路樹による順光が室内を明るく照らすことに気付き、その恩恵を最大限生かすことを考えた。併せて欄間部分もガラスとすることで、直射光を嫌うクリニックにおいても明るく開放的な室内空間を目指した。

ふたば動物病院

Clinic / 155.45㎡(47.02坪)

2020 / Ehime

犬猫専門のクリニック。先生からの初アプローチの通話時間は30分以上だった気がする。面倒な予感はしていたが、先生のとてつもない情熱を感じ、その熱量に負けない建築をつくろうと誓った。奥様のメモに小さく「できれば犬猫の待合を分けたい」とあった。神経質な猫はできればそっとしておいてあげたいのだ。

正方形に近いテナントは、エントランスや水回りが固定され中央に大きな構造柱がある。医療動線と患者は交錯させないという基本を守りつつ、犬猫が最後まで交わらないプランニングを実現させるため、緩やかにカーブするR壁を考えた。これは制約があったからこそ生まれた空間である。R壁は生命を感じられるような自然素材を使いたいと思い、樹脂が多く杢目が強いカラマツを選定した。これは粗相をする可能性のある動物たちへの配慮である。エントランスのドアは葉脈を模している。

夫婦で開業される先生方は生命の芽生えを思い、「ふたば」と名付けることを決めておられた。

​竣工と同時期に双子のお子さんが生まれたことが運命を感じずにはいられない、思い出に残る出会いとなった。

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